作業の話題が久しぶりになってしまいました。
以前にカムの比較をやりたいと記事を書きましたが、MS的な材料がようやくまとまったので書き出した次第です。他社でもすでに情報発信されているでしょうけれども、この記事が読んでくださる方々の今後の良い選択肢になればと思います。
さて本題ですが、下のダイノグラフは最近人気?なミルウオーキーエイトモデルのカム交換後の比較です。
テスト車両:2018FXBRS114
マフラー:モーターステージ製ベビーブラス76
エキパイ:モーターステージ製ショートショットガン
エアクリ:純正
カムは低速トルク型SE447とS&S465の比較ですが、赤線がS&S465、青線がSE447
S&Sがトルクの立ち上がりが早く、4800rpm付近まではずっとSEを上回っています。
そこから優劣が入れ替わりSEがわずかに伸びていますが、最高出力はお互い5300~5400rpm。
最高出力の差も計測の度に出る誤差の範囲と言えるでしょう。当然使用するマフラーやエキパイでも特性は変化しますが。
ビッグツインでは、街乗り~高速道路までをカバーできる1500~3000rpmが重要だと考えた時、S&Sが優位なのは一目瞭然ですね。
全域でノーマルカムを下回る箇所はありませんし、実際に乗ると排気音とトルクの増大に驚かされます。(ノーマルカムとの比較は過去の記事を参照にして下さい。)
ここまでの結果ではカム交換に夢を感じます。ただ、SE,S&Sのどちらのカムも3拍子リズムを実現するためにはアイドル回転を800rpm付近に設定する必要があります。ノーマルカムなら680rpmでリズム良く回るのですが...
では、同じ車両でS&S465+市場で最もたくさん出回っているストレート排気構造のマフラーとの組み合わせでセッティングをした場合との結果が下のグラフです…
ストレート排気構造のマフラーが全域で下回る結果になりました。特に重要な2000rpm付近からの落ち込みはノーマルカムを下回る本末転倒な結果です。特性の違いは予想していましたが、結果はそれどころではありませんね。
特に悪意を持ってセッティングした訳ではありません。セッティングの内容は同じですが、結果的にモーターステージ製のベビーブラスとショートショットガンエキパイの優秀さが際立ってしまいました。ベビーブラスはストレート排気構造ではなく、短いながら膨張排気構造を採用しています。
組み合わせるマフラー、エキパイで違う結果が出るはずですが、傾向的にはそれほど大きく変わらないと考えられます。もし良い結果を知っている方はぜひ教えてください。
それと、すでにデータは集めていますがフロント、リアが連結されていないエキパイにもいろいろな結果が出ています。その結果はツーリングモデルを材料にして、また次の記事で。
読んでいただき、ありがとうございます。
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