久々に作業の話題です。
2017年式、最後のFXDLSをスクリーミンイーグルステージⅣキットで117ciにカスタムされた車両です。ホイールはサンダンス製、シンプルでカッコいいですね。
モーターステージはこうやって一人のオーナーさんの為にダイノマシンでセッティングしているイメージが薄いのかもしれませんが、表題の通りちゃんとやっています。
今回の車両は既に他社でパワービジョンを使用してセットアップされていましたが、その特性やマフラーの音質が不快だということで、マフラー内部の作り直しも含めたリセッティングを行いました。このグラフはよく見かけるアクセル全開時のものですが、高温な密室の条件でなおかつマフラーの消音効果を上げての結果がこれで安心しています。
こうやって現車でセッティングすればどこに依頼しても同じ結果が得られると思っているユーザーの方々がまだ多いのではないのでしょうか? 例えば目標として設定する空燃比には必ず目的(出力、燃費、温度、排ガス等のマネジメント)があり、それらをどうバランスさせるかは作り手の個性だと感じます。私たちがセッティングする場合にはダイノマシンから下した後も実走行して負荷の掛かり方をPC画面上に映して確認しながら目標値を手直しします。
どんな燃料の使い方にしようか、それと同時に点火マップの限界も探りながら…考える事は意外にたくさんあります。
これらの手順は通販用のデータでも同じです。こういった手持ちのデータがない場合には正直に説明しています。
今回のようなリセッティングの依頼があった場合には、使われた機材によっては現状のセッティング内容をPCソフト上で確認できるのですが、作り手側として、又一人のユーザー目線で見た時、納得できない事が多々あります。
アイドリングからアクセル全開領域まで全て燃料垂れ流しセッティングだったり、O2センサーの機能をキャンセルしたり…一般道では縁の無い制御ですね。
点火マップは変更すればメリットはありますが、当然リスクも発生します。時間短縮やリスク回避の為か、どうすべきか理解していないのか、一切変更していないショップさんが多いですね。
雑誌やWEB等で紹介される情報は整ったものばかりですが、他社のセッティング内容を見ているとまだまだ発展途上の業界だと実感しています。
インジェクションチューニングを検討している方は即決する必要はないので一度ご相談ください。
少し長くなりましたが、今感じている事を書いてみました。読んで頂いてありがとうございます
motor
#ハーレーインジェクションチューニング#トランスファーチューニング#ダイレクトリンク#パワービジョン